東洋医学と西洋医学
「はりきゅう処 穏」で行う鍼灸(はりときゅう)は、東洋医学の理論を用いています。
分類としては、東洋医学と西洋医学があり、
西洋医学は、主に病院で用いている
一般的に知られている現代医学のことです。
では、東洋医学とは、どのようなものなのでしょうか?
東洋医学で重要な語句を羅列してみると、
陰陽五行論
「気」「血」「水」
機能面の変化
循環が重要
視野が広い
などです。
「陰陽五行論」は、東洋医学の基礎的理論で、
「気・血・水」は、整えようとしている箇所のこと。
いずれも、術者側にとっては非常に
重要ですが、鍼灸を受ける側の方に
特に知っておいて欲しい項目ではありません。
一番知っておいて欲しいのは、
機能面の変化 をみているということです。
それは、どういうことか???
西洋医学と比較して説明します。
体の何かしらの不調を訴えて、
病院に行きますと、各々の検査をします。
血液検査、レントゲン、MRI、エコーなどなど
検査方法は色々ありますが、
検査することによって、
内臓、筋肉、骨などに異常がないかをみています。
これは、組織の変化、すなわち
物質的な変化をみています。
腸にできもの(腫瘍)ができていないか?
胃に穴があいていないか?
骨が折れていないか?
関節の軟骨はすり減っていないか?
など物質的な変化をみています。
すなわち、物質が変化していないと異常となりません。
ですから、体調不良を訴えても
異常は特にないですというパターンがあるわけです。
一方、東洋医学は、
機能面の変化をみています。
食べたものをしっかり消化するために胃が働いているか?
筋肉がバランスよく機能して、膝や股関節などの関節はスムーズに動いているか?
自律神経やホルモンバランスが崩れていないか?
このように、ちゃんと働いているかという
機能面の変化をみています。
検査機器では、測れない変化、
それは、機能面、働く力の変化(低下)です。
なので、体調不良となり、
病院で検査するも異常が見当たらず、
異常がないので処置もされないので回復するわけでもなく、
困って、鍼灸をはじめたら回復したという
例がよくあるのは、このみてる視点に違いがあるからです。
東洋医学は、
機能面の変化をみている
これを覚えておいてください。
循環の重要性
そして、この機能面の変化(低下)を
もたらす要因が、
循環の低下です。
循環が悪くなることによって、機能が低下します。
循環とは、主には血液循環で、
他に、水分の代謝であったり、
それらを動かすエネルギーの循環であったり、
すなわち、
「気」「血」「水」の循環なのです。
また、これらの循環を妨げる要因としては、
過度な負担、
暴飲暴食、
ストレスなどがあります。
さらに、自分自身のことにとどまらず、
季節による体調の変化、
暑さ、寒さ、季節の変わり目、乾燥など
取り巻く環境まで
踏まえて考えている広い視野です。
季節の変わり目に調子が悪くなる方
雨の日に調子が悪くなる方
空気の乾燥で調子が悪くなる方
自分自身を取り巻く環境は
常に、体に影響を与えています。
冷えに弱いのか?
湿気に弱いのか?
乾燥に弱いのか?
温度差に弱いのか?
これらを知ることにより、
より的確な対応が可能となります。
このように広い視野を持って
ひとりひとりの状態にあわせて、
循環を整え、
組織、細胞を機能させて、体調を整えていく。
それが、
東洋医学です。
東洋医学と鍼灸
機能面、循環を整えていくので幅広い症状に対応可能。
体の組織は日々活動し機能しています。
この活動しているすべての組織の影響を
与えることができること。
例えば、
筋肉
関節
内臓
ホルモン
自律神経
目、鼻、耳、喉
などなど。
この対応の幅の広さも、東洋医学の醍醐味です。
そして、この東洋医学の理論を用いた施術が「穏の鍼灸」です。
今のつらさに・・・
未来の予防に・・・
【鍼】【灸】をしましょう